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お知らせ

第一部 木材利用と地球環境 (前半) 木材利用と地球環境

第一部、地球環境というお話しをさせて戴きます。
太陽から来た熱を宇宙に戻す役割の地球の上に漂っている温室効果ガスが近年になって突然増えています。増えすぎたせいで、地球の気温が上がっています。
自然現象とは考えにくく、人間のせいと考えられます。人間が出している温室効果ガスのせいだろうというのが90%と発表されています。p6 温暖化の原因である確率90%越える25%
例えば氷河が溶けたり、乾燥した南極大陸に適応しているペンギンの子供が濡れてしまい体温が奪われ生きていけない。生態系、環境に影響を与えています。ツバルの島が沈んでしまいます。人が住めるところが減ってきている、皆で考えて行く必要があります。p7 温暖化の影響25%
日本の二酸化炭素排出量は世界五位で上位になっています。
世界は手をこまねいているわけではなく途上国も先進国も関係なく世界の国が入っているCOP(コップ)が毎年11月か12月に行われて地域、国で二酸化炭素を何%削減するという約束をする気候変動枠組条約が世界中の国でなされています。気候変動を2020年までに1.5℃押さえる出来れば2℃までに押さえたいというものです。P10 COP25%
その中で森林、木材に期待が集まっています。P11 二酸化炭素吸収源25%
図は二酸化炭素の大気と地球のやりとりを示しています。紫、オレンジの線、紫が排出でオレンジが吸収を表しています。二酸化炭素が増えすぎて困っているのでなるべくオレンジを増やして紫を減らしたい。
オレンジの線、二酸化炭素を吸収できるのは森林と海しか有りません。出すのは自動車や工場等で世界中から出ています。
海の吸収量は人間が頑張っても増やすことは難しいのですが、人間の努力に寄って森林の吸収量を増やすことは出来ます。紫を減らしオレンジを増やして
行きたい。温暖化防止に森林木材の役割に期待が高まっています。

では、吸収量ですが樹木が若い時、成長する時に二酸化炭素をたくさん吸収しますが、その二酸化炭素を分解して炭素の形で木の中に蓄えて大気中に戻さない効果を炭素貯蔵効果と呼んでいます。
ここで木材に期待が集まっています。森林が老齢化すると二酸化炭素の吸収量が落ちてくるので森林を若返させる必要があります。森林が成熟したら木材を切っ植林をして森林を若返させる為に木材の国内利用を進めていく必要があると言われています。p13 森林の吸収量は頭打ち25%
森林の地球温暖化防止効果があり、1つ目として炭素貯蔵効果があることが知られています。p16 木材は炭素を貯蔵している25%
2番目が省エネルギー効果、材料代替効果と言いまして、木材を加工する際のエネルギーは他の資材に比べて非常に少ないという特徴があります。これは省エネルギー効果と呼ばれています。同じものを作るならば鉄で作るよりも木材で作るほうが省エネルギー効果があります。p19 各種材料製造時の炭素排出量25%
3番目は、化石燃料代替効果。長く大切に使った木材を最後にエネルギー源として使うことで化石燃料を使う量を減らすことができます。地中に眠っている化石燃料を二酸化炭素にする行為をやめ、いわゆるカーボンニュートラルで、化石燃料を代替することによって二酸化炭素の排出を削減する効果です。
森林・木材には以上の3つの効果があります。
木材中の炭素の量は、木材の絶乾重量の半分が炭素の重量です。1㎥の木材で200㎏の炭素が貯蔵されています。1㎥使えば200㎏の炭素を貯蔵、2㎥使えば400㎏の炭素を貯蔵したことになります。生産に100㎏排出したとしても100㎏の炭素を吸収しています。
このようなデータがあります。上は、同じ大きさの家があったとして、そこに蓄えられる炭素の量を表したものです。木造住宅では木がたくさん使われているので、他の工法の住宅に比べて炭素を貯蔵している量が多いことがわかります。下には排出量とありますが、これは、家を建てる時に使う材料を作るために排出するエネルギーです。木材には省エネルギー効果があるため、木造住宅は他の工法の住宅よりも値が小さくなります。p21 住宅の炭素ストックと排出25%
まとめますと木造住宅で何倍もの炭素を貯蔵したことになります。
「気候変動枠組条約」により、報告されている森林は、国内にある人の手により整備されている森のことを指しています。言い換えれば、自国内にあり、自分で手入れしている森から出てきた木材の炭素吸収・排出量を計測して報告しなさいというルールが決まったということです。国産材利用の重要性が今まで以上に高まったと言えると思います。
もう一つ、このルールの重要な点は、木材が森林と結び付けられたという点です。国産材利用と森の吸収・排出とのつながりを一体のものとして対策していくべきだと考えています。
木材利用を含む森林吸収源によるオフセットという制度があります。
森林による二酸化炭素吸収だけではなく、木材の良さが知られており、木材利用促進によるオフセットは国産材利用のみとされています。国産材に利用に追い風が吹いています。P23 森林吸収源によるオフセット25%
排出、環境負荷について木材が環境に良いと言っても伐採して製材する時に二酸化炭素排出します。配送時のウッドマイレージというものがあります。
ここまでのまとめを致します。
環境負荷とは人の活動が地球環境に与える負の影響のことです。環境負荷を評価する方法としてLCA(ライフサイクルアセスメント)があります。排出量を明示するカーボンフットプリント、ウッドマイレージなど「見える化」を通して炭素排出を減らす努力がなされつつあります。
ウッドマイレージはLCAのところで輸送に着目して、木材の輸送量にウッドマイルズを掛けたのがウッドマイレージです。
日本、アメリカ、ドイツを比べると日本はとても遠くから輸入しているのでウッドマイレージが大きくなります。
このグラフはウッドマイレージを最初に提案した林野庁の藤原さんの論文から計算したものです。木材を50㎞以内から持ってくると十分の一、さらに百分の一にも減らすことが出来ます。p31 ウッドマイレージ25%
ここまでのまとめをしますと、・環境負荷とは人の活動が地球環境に与える負の影響のこと。・環境負荷を評価する方法としてLCA(ライフサイクルアセスメント)があります。・カーボンフットプリント、ウッドマイレージなど「見える化」を通して炭素排出を減らす努力がなされています。

排出の内、森林の吸収を差し引いて報告して良いことになっています。これはオフセットと呼ばれます。